菓子用カップシーラーの用途や選び方、MAP包装(ガス置換包装)等

菓子用カップシーラーは、菓子業界でスナック菓子、洋菓子、和菓子、など容器包装に不可欠なツールです。この記事では菓子カップシーラーの概要や選び方、使い方について詳しく解説します。又、「カップシーラー」「トップシーラー」「トレーシーラー」「カップシール機」「トップシール機」「トレーシール機」等、メーカーにより呼び方は変わりますが、全て同じ用途で使用されてます。

目次

菓子用カップシーラーの概要

菓子用カップシーラーとは

菓子用カップシーラーは、スナック菓子、洋菓子、和菓子、などを容器に入れ密閉するための機械で、食品を安全に保存できるようにします。菓子をカップに入れた後、カップシーラーを使用することで、カップの口をしっかりと密閉し、空気や水分を遮断します。これにより、菓子の品質を維持し、長期保存する事が可能になります。また、品質保持期間延長のため、MAP包装(ガス置換包装)も有効な手段の一つです。

菓子用カップシーラーの歴史

菓子用カップシーラーは、食品製造の効率化と品質向上を目的として開発されました。初期のカップシーラーは手動式で、作業に時間がかかり、密封の精度も低かったと言われています。しかし、技術革新により、自動化が進み、現在では高精度で効率的なカップシーラーが普及しています。

菓子用カップシーラーの仕組み

菓子用カップシーラーは、ヒートシールと呼ばれる技術を用いて、カップの口を密封します。ヒートシールとは、熱を加えることでプラスチックフィルムを溶かし、接着させる技術です。菓子用カップシーラーでは、ヒーターでフィルムを加熱し、圧力を加えることで、カップの口をしっかりと密封します。又、MAP包装(ガス置換包装)はシール前に空気中の酸素を追い出し、容器内を窒素ガスなどで満たした直後にシールすことにより品質保持期間延長が期待出来ます。

菓子用カップシーラーの選び方、メリット、デメリット

用途に応じた選び方

菓子用カップシーラーを選ぶ際には、まず容器サイズを決め、生産量により最適なカップシーラーを選択する必要があります。カップシーラーは全て容器に合わせて型を作成しますので容器サイズにより機械の大きさが決まります。
生産量に関しては、
少量生産の場合は、半自動式(卓上式)のカップシーラーが適しています。
少量生産よりは多く、大量生産よりは少ない場合は、ロータリー式のカップシーラーが適しています。
大量生産の場合は、全自動式(ストレート式)のカップシーラーが適しています。
MAP包装(ガス置換包装)の場合は、ガス置換をするための機構が各カップシーラーに追加されます。当ブログ「シーラーのガス置換包装(MAP包装)の利用法とメリット・デメリット」も合わせてご参照ください。

半自動式(卓上式)のカップシーラーのメリット、デメリット

メリットとしては、
1・安価です。
2.型交換可能なので様々なサイズの容器を1つの機械で使う事ができます。交換時間も5分程度です。
3.機械サイズが小さく省スペースです。
デメリットは生産量が少ない事です。1時間150~200個程度ですが、2連の機種を選択すると1時間300~400個程度生産可能です。 

ロータリー式カップシーラーのメリット、デメリット

メリットとしては、
1.省スペース(1m×1m前後)です。
2.型交換可能なので様々なサイズの容器を1つの機械で使う事が出来ます。交換時間も10分程度です。
3.生産量も多く1時間720~800個程度で、小さい容器の場合は2連式にすれば1400~1600個生産可能です。
デメリットは卓上機より高価でスペースも必要です。主に、中規模の工場で利用されています。

全自動式(ストレート式)のカップシーラーのメリット、デメリット

メリットとしては、
1.生産量です。1時間800個~で多連式であれば、1時間3000個以上等生産可能です。
2.菓子を入れた容器を機械にセットする事により全自動で製品が出来上がります。
デメリットは高価で機械サイズが大きい事です。尚、型交換出来る機種もありますが、やはり高価で交換時間がかかります。

MAP包装(ガス置換包装)搭載カップシーラーのメリット、デメリット

メリットとしては酸素を追い出す事により、菓子の酸化を防ぎ品質保持期間延長が期待できます。
デメリットとしてはガスボンベやガス発生装置等の設備投資が必要となります。又、ガス置換をする時間が必要になるので通常のカップシールに比べ生産量が少なくなります。
 ※ガス置換時間として一個あたり1~5秒かかります。

菓子用カップシーラーの使い方

半自動式(卓上式)カップシーラーの使い方

菓子用半自動卓上式カップシーラーは、機械に中身を入れた容器をセットすると自動的にシールされ製品ができあがります。この時気を付つける点として、容器からはみ出る程中身を入れてしまうとシールされたトップフィルムがシワになったり、中身がシール部分に挟まる事により、一部シールが付かない等不具合の原因となります。当サイトの「ET-69L お弁当用(動画)」にお弁当ですが容器をシールする時の動画がございます。
ホットプリンター等の機器を搭載すれば、フィルムに日付を印字する事もできます。
絵柄付きフィルムを使用すれば、容器の真ん中に絵柄を合わせる事もできます。
近年ではロボットアームと卓上式カップシーラーで省人化する事も可能です。
当サイトの「お弁当用双椀ロボットシステム」にロボットシステムの動画がございます。

全自動ロータリー式及びストレート式カップシーラーの使い方

ロータリー式とストレート式のカップシーラーの使い方は同じです。違いは容器をセットする台車の動き方です。ロータリー式は台車が円盤になっており回転します。ストレート機は台車が前進します。機械に容器をセットする時気を付つける点として、容器からはみ出る程中身を入れてしまうとシールされたトップフィルムがシワになったり、中身がシール部分に挟まる事により、一部シールが付かない等不具合の原因となります。
1.機械に中身の入った容器をセットします。
2.トップフィルムを容器にシールします。
3.フィルムを容器に合わせカットします。
4.排出装置からシールされた製品が排出されます。
当サイトの「ロータリーシール機 ET-801D4(動画) 見学受付中!」に空容器ですがシールする時の動画がございます。
ホットプリンター等の機器を搭載すれば、フィルムに日付を印字する事もできます。
絵柄付きフィルムを使用すれば、容器の真ん中に絵柄を合わせる事もできます。

MAP包装(ガス置換包装)搭載カップシーラーの使い方

MAP包装(ガス置換包装)搭載カップシーラーは、シールの直前にガスを噴射する事により容器内の酸素を追い出す仕組みになっております。そのため、特に粉が含まれた菓子の場合は難しく、ガス噴射により容器のシール部分に粉が乗っかってしまいシール不良の原因となります。この場合、ガス噴射の圧力を弱め、ガス置換時間を長くする必要があります。又、包材(容器、フィルム)はガスバリア性のある物を選択する必要があります。

菓子用カップシーラーのご紹介

この他にも生産能力の高い機種
大きな容器にも対応可能な商品も
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