卓上カップシーラーでシール不良やシールが付かない時の対処方法

カップシーラーは日々の業務で重要な役割を果たしていますが、長年使用していると故障や不具合が発生することがあります。この記事では、容器にシールが付かない時やシール不良時の対処方法を詳しく解説します。尚、作業の際には自動で動作することによる怪我を防ぐためにも電源をコンセントから抜くなど十分注意して作業をしてください。

目次

容器にシールが全くつかない

トップフィルムのセットが表裏逆

トップフィルムの表裏に注意してください。フィルムを逆にセットしてしまうと、裏のシール面がヒーターに貼り付いてしまい、容器にシールできません。フィルムロールの外側が表、内側が裏でシーラント層があります。シールは内側のシーラントをヒーターの熱で溶かし、容器に溶着しています。

フィルムには表裏があります。
フィルムの外側が表、
フィルムの内側が裏でシール面となります。

 

 

 

 

 

弊社の卓上タイプのカップシーラーの場合、
左回りになるようにセットします。

この様にセットすることにより、裏面が容器に溶着するようになります。

  • フィルムを正しい向きでセットし直してください。
  • 一度でも逆にセットしてシールをしてしまうとヒーターがべとつくので、綺麗にしてください。
  • フィルムが通るローラーに沿ってスムーズに送られているか、たるみがないかなどを確認してください。
  • 注意:ヒーターを掃除する際、コンセントを抜きヒーター温度が下がってから作業してください。

ヒーターの温度が上がっていない

ヒーター部はシールするたびに上下動するため、長年使用しているとヒーター線が断線する可能性があります。又、完全に断線していない事もありますがシール中に温度が低下したり10℃以上、上下したりする場合断線の疑いがあります。メーカーに連絡し、修理依頼をしてください。

弊社の卓上タイプのカップシーラーの場合、ヒーターの温度は表面パネルの右側の表示になります。
温度を確認して下さい。

シールの一部がつかないシール不良

内容物がシール部分に付着していたり、容器からはみ出ている

内容物が容器の縁からはみ出していると、シール面に隙間ができ、密着不良の原因になります。充填量を調整し、はみ出しがないようにしてください。特に、液体や粘性の高い食品を扱う場合は、注意が必要です。充填量を一定に保つために、計量器を使用するなどの対策を講じると良いでしょう。また、内容物が容器の縁に付着した場合は、シール前に拭き取ることで、シール不良を防ぐことができます。充填ノズルの形状や位置を調整し、内容物が均等に充填されるように工夫することも重要です。

エアー式の場合、コンプレッサーの圧力不足

コンプレッサーの圧力不足はシール不良の原因となります。※作業をする前にコンプレサーからのエアーは完全に抜いてください。

  • 圧力メーターの付いているレギュレーターや水取り装置内の水を抜いてください。
  • ホース内の水を抜いてください。
  • 継手からエアーが漏れている場合、一旦コンプレッサーのコックを締め、タンク内に十分空気が溜まってからコックを開くようにしてください。これでも漏れる場合ホースの劣化が考えられます。ホースを交換してください。
  • 注意:水を抜く前やホースを外す前には必ずエアーを抜いてください。

ヒーターやトリミング刃の汚れ

ヒーターやフィルムをカットする為のトリミング刃が汚れているとシール不良の原因となります。又、ヒーターのテフロン加工が剥がれている場合再テフロン加工をしてください。

  • ヒーターが汚れている場合、綺麗にしてください。
  • ヒーターのテフロン加工が剥がれている場合、メーカーに連絡し、再テフロン加工をしてください。
  • トリミング刃が汚れている場合、綺麗にしてください。
  • 注意:掃除の際には機械の電源を切りヒーターが冷めてから作業をしてください。トリミング刃は鋭利なので掃除の際には十分注意してください。

シリコンゴムの劣化

容器をセットする台車のシリコンゴムの劣化(切れや剥がれ)はシール不良の原因になります。

外側のシリコンゴムはフィルムカットの際にフィルムを押えるためのゴムです。内側のシリコンゴムは容器のフランジ部分を支えるゴムです。

シリコンゴムの劣化はシール不良の原因となります。

メーカーに連絡し、シリコンゴムを交換してください。

ヒーターやトリミング刃用バネの破損

ヒーターを容器に押し付けてシールする際やフィルムカットのトリミング刃は、バネの力を利用します。このバネが破損しているとシール不良の原因になります。バネは消耗品のため、定期的に交換をお勧めいたします。

  • ヒーター用のバネは、ほとんどの場合複数本あり、1本でも破損していた場合バランスが崩れるので全てのバネを交換してください。又、トリミング刃の内側にあり外からは確認できない場合は、メーカーに連絡してください。
  • トリミング刃用のバネも、ほとんどの場合複数本あり、1本でも破損していた場合バランスが崩れるので全てのバネを交換してください。

包材側に問題がある

容器やフィルムを変えたり、新しいロットになってからシール不良が発生するようになった場合、包材側に問題がある場合があります。

容器の場合

  • シール面の問題: シール面が波打っていたり気泡が入っている、または内側や外側に湾曲している場合。
  • 離型剤の付着: 容器を取り外しやすくするために離型剤がシール面に付着している場合。

フィルムの場合

  • 劣化: 年数が経つことでフィルムが劣化する場合。
  • 保存環境: 30℃以上の場所で保管されている場合、シーラントが劣化することがあります。

まとめ

  • トップフィルムのセットが表裏逆
  • 機械のヒーター温度が上がっていない。もしくは断線
  • 内容物がシール部分に付着していたり、容器からはみ出ている
  • エアー式の場合、コンプレッサーの圧力不足
  • ヒーターのテフロン加工剥がれやトリミング刃の汚れ
  • シリコンゴムが劣化したり切れてしまっている
  • ヒーターやトリミング用のバネが破損している
  • 包材に問題がある

◎その他、様々なトラブルをまとめたブログもございます。下記「卓上カップシーラーのトラブルワースト10、原因と対策を解説します」をご参照ください。

◎日頃のメンテナンスも重要です。下記「カップシーラーのメンテナンス方法と重要性」の記事も合わせてご参照下さい。

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