弁当、惣菜用カップシーラーの選び方のメリット、デメリットや使い方
弁当、惣菜用カップシーラーの概要
弁当、惣菜用カップシーラーとは
弁当、惣菜用カップシーラーは、弁当や惣菜をトレー容器に入れ密閉するための機械で、食品を安全に保存できるようにします。弁当や惣菜をトレー容器に入れた後、カップシーラーを使用することで、容器のトップ部分をフィルムでしっかりと密閉します。これにより、弁当や惣菜の品質を維持する事が可能になります。また、搬送の際に惣菜から出る汁の液漏れを防ぐ効果もあります。従来のトレー容器にフタをし、全体をラップで包む方式に比べ、トレー容器のトップ部分にフィルム1枚で蓋をするのみとなるので、包材を減らす事ができコスト面や環境にも貢献できます。
近年では冷凍したり、ガス置換(MAP)包装をする事により長期保存が可能となっています。当ブログ「カップシーラーによるMAP包装(ガス置換包装)の概要と利用法」も合わせてご参照下さい。
弁当、惣菜用カップシーラーの歴史
弁当、惣菜用カップシーラーは、食品製造の効率化と品質向上を目的として開発されました。初期のカップシーラーは手動式で、作業に時間がかかり、密封の精度も低かったと言われています。しかし、機械やトレー容器の技術革新により、自動化が進み、現在では高精度で効率的なカップシーラーが普及しています。
弁当、惣菜用カップシーラーの仕組み
弁当、惣菜用カップシーラーは、ヒートシールと呼ばれる技術を用いて、トレー容器のトップ部分をフィルムで密封します。ヒートシールとは、熱を加えることでプラスチックフィルムを溶かし、接着させる技術です。弁当、惣菜用カップシーラーでは、ヒーターでフィルムを加熱し、圧力を加えることで、トレー容器の口をしっかりと密封します。
弁当、惣菜用カップシーラーの選び方、メリット、デメリット
用途に応じたカップシーラーやトレー容器の選び方
弁当、惣菜用カップシーラーを選ぶ際には、まずトレー容器のサイズを決め、生産量により最適なカップシーラーを選択する必要があります。特に弁当用カップシーラーはトレー容器サイズが大きくなるので、機械もそれに応じて大きくなる傾向にあります。
生産量に関しては、少量生産の場合は、半自動式(卓上式)のカップシーラーが適しています。少量生産よりは多く、大量生産よりは少ない生産量の場合は、全自動ロータリー式のカップシーラーが適しています。大量生産の場合は、全自動式(ストレート式)のカップシーラーが適しています。
包材に関しては、冷凍する場合には、冷凍及びレンジ対応トレー容器を選択する必要があり、ガス置換(MAP)包装の場合、バリア性のあるトレー容器及びフィルムを選択する必要があります。
半自動卓上式のカップシーラーのメリット、デメリット
メリットとしては、
1・安価です。
2.型交換可能なので様々なサイズの容器を1つの機械で使う事ができます。交換時間も5分程度です。
3.機械サイズが小さく省スペースです。
デメリットは生産量が少ない事です。1時間350~400個程度です。
主に、小規模の弁当屋やインショップで利用されています。
全自動ロータリー式カップシーラーのメリット、デメリット
メリットとしては、
1.省スペース(1m×1m前後)です。
2.型交換可能なので様々なサイズの容器を1つの機械で使う事が出来ます。交換時間も10分程度です。
3.生産量も多く1時間720~800個程度で、
惣菜等小さいトレー容器の場合は2連式にすれば1400~1600個生産可能です。
デメリットは卓上機より高価でスペースも必要です。
主に、コンビニのベンダーでのテスト販売や弁当工場で利用されています。
全自動ストレート式のカップシーラーのメリット、デメリット
メリットとしては、
1.生産量です。1時間800個~で多連式であれば、1時間3000個以上等生産可能です。
2.中身を入れたトレー容器を機械にセットする事により全自動で製品が出来上がります。
デメリットは高価で機械サイズが大きい事です。尚、型交換出来る機種もありますが、やはり高価で交換時間がかかります。
主に、弁当工場で利用されています。
弁当、惣菜用カップシーラーの使い方
半自動式(卓上式)カップシーラーの使い方
弁当、惣菜用半自動卓上式カップシーラーは、機械に中身を入れたトレー容器をセットすると自動的にシールされ製品ができあがります。この時気を付つける点として、容器からはみ出る程中身を入れてしまうとシールされたトップフィルムがシワになったり、中身がシール部分に挟まる事により、一部シールが付かない等不具合の原因となります。当サイトの「ET-69L お弁当用(動画)」に実際のお弁当トレーをシールする時の動画がございます。
ホットプリンター等の機器を搭載すれば、フィルムに日付を印字する事もできます。
絵柄付きフィルムを使用すれば、容器の真ん中に絵柄を合わせる事もできます。
近年ではロボットアームと卓上式カップシーラーで省人化する事も可能です。当サイトの「お弁当用双椀ロボットシステム」にロボットシステムの動画がございます。
全自動ロータリー式及びストレート式カップシーラーの使い方
ロータリー式とストレート式のカップシーラーの使い方は同じです。違いはトレー容器をセットする台車の動き方です。ロータリー式は台車が円盤になっており回転します。ストレート機は台車が前進します。機械にトレー容器をセットする時気を付つける点として、容器からはみ出る程中身を入れてしまうとシールされたトップフィルムがシワになったり、中身がシール部分に挟まる事により、一部シールが付かない等不具合の原因となります。
1.機械に中身の入ったトレー容器をセットします。
2.トップフィルムをトレー容器にシールします。
3.フィルムをトレー容器に合わせカットします。
4.排出装置からシールされた製品が排出されます。
当サイトの「ロータリーシール機 ET-801D4(動画) 見学受付中!」に空容器ですがシールする時の動画がございます。
ホットプリンター等の機器を搭載すれば、フィルムに日付を印字する事もできます。
絵柄付きフィルムを使用すれば、容器の真ん中に絵柄を合わせる事もできます。